今回は、私のFX失敗談です。
普段はスワップポイント目的の運用を中心にしていますが、為替介入後の荒い値動きを見て、ついドル円のスキャルピングに手を出してしまいました。
結論から言うと、見事に失敗しました。
しかも、「損切りラインを決めて冷静に入った」という立派な失敗ではありません。
「とりあえず行け!」
という、FXで一番やってはいけないテンションで、ドル円の買いポジションを入れてしまいました。
この記事では、そのときの状況と反省点をまとめます。
なお、この記事は短期売買をおすすめするものではありません。むしろ、私のように冷静さを欠くと危ない、という失敗談です。
為替介入後のドル円は、かなり荒い値動きだった
2026年4月30日、ドル円では大きな値動きがありました。
為替介入後のような相場では、通常時よりも値動きが荒くなりやすいです。
数分で大きく下がったり、そこから急激に戻したりするため、チャートを見ていると、ついこう思ってしまいます。
これは……戻りを取れるのでは?
冷静に考えれば、かなり危ない場面です。
しかし、そのときの私は冷静ではありませんでした。
急落後にドル円が反発しているように見えたため、「ここで買えば少し取れるのでは」と考えてしまいました。
そして、やってしまいました。
ドル円を1ポジションで買い。
普段のスワップ投資では慎重にレバレッジを見ているのに、なぜかこの瞬間だけ、私の中のリスク管理担当者が休憩に入っていました。

そのとき保有していたポジション
このとき、私はすでにトルコリラ円を保有していました。
| 内容 | 数量 | 建値 |
|---|---|---|
| TRY/JPY LIGHT | 10万通貨 | 3.4729円 |
| USD/JPY LIGHT | 1万通貨 | 156.827円 |
資金量は約10万円です。
トルコリラ円10万通貨だけであれば、口座全体のレバレッジはそこまで高くありません。
しかし、そこにドル円1万通貨を追加すると、話が一気に変わります。
ドル円は1万通貨でも想定元本が大きいです。
156円台で1万通貨を持つと、ドル円だけで約156万円分のポジションになります。
トルコリラ円10万通貨と合わせると、口座全体のポジション額は約191万円。
資金10万円に対して、実効レバレッジはおよそ19倍まで上がっていました。
自分で計算していて思います。
いや、スワップ投資の記事を書いている人間がやるレバレッジではない。
実際の取引結果
実際の取引は以下のような形でした。
| 内容 | 売買 | 数量 | 価格 | 時刻 |
|---|---|---|---|---|
| 新規 | 買 | 1.0 | 156.827 | 2026/05/01 16:00:41 |
| 決済 | 売 | 1.0 | 156.072 | 2026/05/01 16:03:13 |
買ってから、約3分後に決済しています。
値幅で見ると、
156.827円 − 156.072円 = 0.755円
つまり、約75.5銭の逆行です。
損益は、2,755円のマイナスでした。

数字だけ見ると、「2,755円ならまだ軽傷では?」と思うかもしれません。
ただ、このとき問題だったのは損失額ではありません。
証拠金維持率が100%近くまで下がってしまったことです。
(正確な数値は記録していませんが、たしか120%あたりまで下がっていたと思います)
つまり少し判断が遅れれば、ロスカットとなる状態!
スキャルピングで利益を取りに行ったつもりでしたが・・・
直後に「利益どころか、まず口座を守れ」という状況に立たされていることに気が付きました。
あっぶねー!!

失敗の原因1:ポジションサイズが大きすぎた
今回の一番大きな反省点は、ポジションサイズです。
資金約10万円で、すでにトルコリラ円を10万通貨持っている状態でした。
そこにドル円1万通貨を追加したため、口座全体のレバレッジは一気に高くなりました。
冷静に考えるなら、ドル円でスキャルピングをするにしても、1.0ポジションではなく、0.1〜0.3ポジション程度に抑えるべきでした。
実際に、USD/JPYの数量ごとに口座全体のレバレッジや証拠金維持率をざっくり計算すると、以下のようになります。
| USD/JPY数量 | ドル円の想定元本 | 合計想定元本 | 実効レバレッジ | 合計必要証拠金 | 証拠金維持率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1ポジション | 約156,827円 | 約504,117円 | 約5.0倍 | 約20,165円 | 約496% |
| 0.3ポジション | 約470,481円 | 約817,771円 | 約8.2倍 | 約32,711円 | 約306% |
| 0.5ポジション | 約784,135円 | 約1,131,425円 | 約11.3倍 | 約45,257円 | 約221% |
| 1.0ポジション | 約1,568,270円 | 約1,915,560円 | 約19.2倍 | 約76,622円 | 約131% |
ところが実際には、私は0.1でも0.3でもなく、1.0で入りました。
たぶん、そのときの脳内では、ポジションサイズの計算ではなく、謎の号令が鳴っていました。
とりあえず行け!
行ってはいけません。
失敗の原因2:急落後の反発を「チャンス」と見てしまった
急落後に急反発しているチャートを見ると、つい「ここから戻るのでは」と思ってしまいます。
ただ、為替介入後のような荒い相場では、急反発しているように見えても、その後にもう一段下がることがあります。
急落後の反発には、ショートの利確や一時的な買い戻しも含まれます。
そのため、反発しているからといって、すぐに安全なロングポイントとは限りません。
今回の私は、「反発確認」ではなく、「反発しているっぽい雰囲気」に飛び乗りました。
これはかなり危ないです。
チャートが少し戻しただけで、脳内ではなぜか勝利BGMが流れていました。
しかし実際に流れていたのは、ロスカット接近アラームの前奏でした。
失敗の原因3:スワップ投資とスキャルピングを同じ口座で考えてしまった
普段の私は、スワップ投資を中心に考えています。
スワップ投資では、低めのレバレッジで長く保有し、ロスカットされないように余裕を持つことが重要です。
一方、スキャルピングは短期売買です。
数分、場合によっては数秒単位で判断し、損切りも素早く行う必要があります。
同じFXでも、スワップ投資とスキャルピングはかなり別物です。
それなのに、スワップ投資用のポジションを持ったまま、そこに短期売買を追加してしまいました。
これは、のんびり定期便のトラックに、突然F1エンジンを積むようなものです。
目的も速度もリスクも違います。
そして運転している本人は、F1のライセンスを持っていません。
本来どうすべきだったか
今回のような場面で、本来やるべきだったことはシンプルです。
- まず、取引しない選択肢を持つ
- 入るなら、事前に損切りラインを決める
- 資金量と保有ポジションを見て、数量をかなり小さくする
- 証拠金維持率が危なくなってから判断しない
- 急落直後の反発に飛び乗らない
もしドル円を買うとしても、1.0ポジションではなく、0.1〜0.3ポジション程度に抑えるべきでした。
0.1ポジションであれば、同じ値動きでも損失はかなり小さくなります。
0.3ポジションでも、1.0に比べれば維持率への影響は抑えられます。
ところが、私は1.0で入りました。
冷静な自分なら止めるはずです。
ただ、そのときの自分は、冷静な自分をログアウトさせていました。
撤退できたことだけは良かった
今回、良かった点を無理やり探すなら、ロスカットまで粘らなかったことです。
証拠金維持率が100%近くまで下がった時点で、慌てて撤退しました。
理想を言えば、もっと前に損切りラインを決めておくべきでした。
ただ、そこで「戻るはず」と粘っていたら、さらに悪い結果になっていた可能性があります。
損切りとしては遅いですが、強制ロスカットになる前に逃げた点だけは、最低限の防御だったと思います。
つまり、今回の私は、火事を起こしたあとに消火器を持ってきたようなものです。
本当は火をつけないのが一番です。
今回の教訓
今回の教訓は、かなりはっきりしています。
荒い相場で、冷静さを欠いたまま大きめのポジションを持ってはいけない。
特に、すでにスワップ投資用のポジションを持っている口座で、短期売買を追加する場合は要注意です。
口座全体のレバレッジや証拠金維持率を見ずに入ると、思ったより早く危険水域に近づきます。
今回の私は、チャートを見てチャンスだと思いました。
しかし実際には、チャンスというより、ただの荒波でした。
そして私は、浮き輪なしで飛び込みました。
次からは、少なくとも浮き輪、つまりポジションサイズ管理を持ってから入ります。
まとめ:スキャルピングは「とりあえず行け」でやるものではない
今回、為替介入後の荒いドル円相場でスキャルピングを狙いましたが、結果は失敗でした。
失敗の原因は、相場を読み間違えたことだけではありません。
むしろ、資金量に対してポジションが大きすぎたこと、事前に損切りラインを決めていなかったこと、冷静さを欠いていたことが大きかったと思います。
スキャルピングは、短時間で利益を狙える一方で、判断を間違えると一気に証拠金維持率が悪化します。
特に、為替介入後のような荒い相場では、通常時とは別物として考えたほうがよさそうです。
今回の結論です。
「とりあえず行け!」で行くと、だいたい相場に連れて行かれる。
次からは、まず数量を小さくする。入る前に損切りを決める。そもそも無理に入らない。
このあたりを徹底したいと思いました。
(「思っただけ」にならないようにしたい)